貸切バスにチャイルドシートを取り付けることができるのか?

貸切バスにチャイルドシートを取り付けることができるのか?

貸切バスとチャイルドシート

バスをチャーターして観光や温泉旅行など、お出かけする際に小さなお子様がいらっしゃることはよくあることですね。

法事や結婚式の送迎などでごく短時間の乗車であればお母さんが抱っこをしてあげても良いでしょうが、長距離長時間の場合はなかなか大変です。

「貸切バスにチャイルドシートを持ち込んでもいいの?」
「バス会社でチャイルドシートの貸してもらうことはできる?」

この辺りはよく出るご質問です。

今回のバスログではそんな気になる貸切バスのチャイルドシート事情を詳しく説明していきたいと思います。

では、そもそも貸切バスにチャイルドシートを取り付けることはできるのでしょうか?

国内で流通しているチャイルドシートは3点式シートベルト対応

実は現在日本国内で購入することのできるチャイルドシートはほぼ全てのモデルが3点式シートベルト(肩と左右の腰)で固定するような作りになっています。

ところが大型バス中型バスの場合、最前列以外は腰回りのみで固定する2点式のシートベルトを採用しているメーカーがほとんどです。

当然これではチャイルドシートを座席にしっかりと固定することはできません。

シートベルト

マイクロバスは、シートベルト及びシートベルト取付装置に関する基準の見直しにより、2012年7月以降に作られた車両は3点式シートベルトが義務付けられている為、普段お使いのチャイルドシートを取り付けることが可能です。

マイクロバスでも年式が古い車両の場合は2点式シートベルトの可能性があるのでチャイルドシートの持ち込みをお考えの場合は事前に確認しておきましょう。

ここまでをまとめると、

  • 「大型」「中型」「小型」バスの場合は前列のシートのみ3点式シートベルトになっている場合があるので前列にはチャイルドシートを取り付けられる可能性あり。
  • 残念ながらそれ以外の座席は取り付け不可。
  • マイクロバス は年式が古い車両でなければ基本的に3点式シートベルトのためチャイルドシートは取り付けられる

チャイルドシートを取り付ける場合、どの座席が良いの?

バスに固定されたチャイルドシート

バス会社さん数社にお話を聞いたところ、運転席の後ろの座席がお勧めとのこです。

何か起きた場合、運転手は反射的に自分の身を守るようにハンドルを操作するので、そのすぐ後ろの座席が比較的安全だということですね。

小さな赤ちゃんをチャイルドシートに寝かせる際は、進行方向に向かって後ろ向きに取り付ける場合がありますので、お手持ちのチャイルドシートの取扱説明書に従って座席に取り付けましょう。

ちなみにバスの運転手はチャイルドシートの取り付けに慣れていないことも考えるので普段お使いの方が取り付け作業を行なった方がスムーズに取り付けられるでしょう。

バス会社からチャイルドシートをレンタルすることはできるのか?

自宅からチャイルドシートを持ち運ぶのは正直大きな荷物になるので大変ですよね。

バスの乗車中だけレンタルすることができれば重たいチャイルドシートの持ち運びもしなくて済むし安全なのでバス会社で借りることができればいいな〜と考えることでしょう。

ところが、残念なことにチャイルドシートをお客様へ貸し出すために会社に常備しているバス会社はほぼありません。

道路交通法により6歳未満の乳幼児にはチャイルドシートの装着が義務付けられているのですが、路線バスやタクシーなど一般旅客運送事業で使用される自動車、そして貸切バスはこの義務が免除されています

つまり、貸切バスではチャイルドシートの装着をしなくとも法律上は問題ないということなんです。

その理由としては、不特定多数のお客様が利用する公共の交通機関やバスはチャイルドシートを必要とする子供が何名いるかが事前に予測できないため、何台チャイルドシートを用意しておけば良いかがわからないからです。

乳幼児全員をチャイルドシートに乗せると乗客が乗れなくなってしまうことも理由の一つです。

ちなみに座席が幼児専用になっている幼稚園などの送迎バスは構造上チャイルドシートの取り付けができないので、これも装着義務が免除されています。

と、このようにチャイルドシートの着用義務がないため基本的にバス会社はチャイルドシートを常備する必要がないのでお客様へ貸し出しの対応もできません。

チャイルドシートを利用する場合は、普段お使いのチャイルドシートが当日乗車する車両に取り付け可能か、そして可能な場合自分たちで持ち込むことが問題ないかを事前にバス会社に確認する必要があります。

事前に型番など確認ができない、チャイルドシートのレンタルサービスなどを利用して当日持ち込む場合は運行するバスの規格上取り付けられない可能性があることをご了承ください。

チャイルドシートの利用ができない場合は?

チャイルドシートの持ち込みや取り付けができない状況も場合によってはあるでしょう。そんな時はお子様の安全を守るために正しく乗車することを心がけましょう。

腰が座っていて一人でシートに座れるようであれば、座席に座らせシートベルトを締めましょう。シートベルトは大人の身体に合わせて作られているので、小さな子供の身体を固定するためにシートベルトがしっかりフィットするよう大人の方がチェックしてあげてください。

長い時間バスに乗っていると、シートベルトが窮屈に感じられて自分でベルトを緩めてしまうお子さんもいます。急なブレーキやハンドルを切った時怪我をしないためにも近くの大人が緩んでいないか定期的に確認するようにしましょう。

では、自分で座ることができない小さな赤ちゃんの場合はどうでしょうか?

小さな赤ちゃんを連れて貸切バスに乗車する際はまず大人の方が座席に座ってシートベルトをしっかり締めましょう。その上から赤ちゃんを抱っこしてあげるのが安全な乗り方です。

赤ちゃんを落としてしまう不安があるときは抱っこ紐などを使用して自分と赤ちゃんを固定すると良いでしょう。

抱っこ紐赤ちゃん

最後に

チャイルドシートを利用できる、できないに関わらずお子さんにとって長時間バスに乗っていることは大きな負担になります。お母さんが赤ん坊を抱っこして乗るにしたって長時間の乗車は大変でしょう。

貸切バスは通常2時間に1回、15〜30分程度の休憩をとりますが、お子様連れの場合は1時間に1回は休憩をとってあげる、赤ちゃんを抱っこするのもお父さんや他の大人が交代するなど皆さんで協力して対応することが大事です。

チャイルドシートの対応はバス会社にとっての義務ではありませんが、できるだけ安全にバスを利用したいと思われるでしょう。迷ったときには事前にしっかり確認をして当日焦ることのないようにしましょうね♪

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