貸切バスの安全について

貸切バスの安全について

貸切バスの安全について

ここ数年、バスに関する事故のニュースを目にする機会が少なからずあると思います。貸切バスの利用を考えていたけど大丈夫なのかな?と不安に思う人も多いでしょう。

インターネットで調べてみてもバス会社の情報はあんまり乗っていないし、ホームページを開設しているバス会社もあまり耳にした事がないような会社ばかり。

なかなか不安を解消する事ができないのではないでしょうか?

貸切バスは安全なのか?

平成29年の国土交通省のデータによると貸切バス事業者数は4300件超あります。

これだけバス会社があってもいわゆる有名どころは数えるぐらいです。
バスの保有台数が数台といったような小さなバス会社さんもたくさんあり、社長が営業と運転士を兼任しているところも少なくありません。

少し不安を煽るようなことを書きましたが、適切にバスを利用する範囲では貸切バスは安全と言えます。

なぜなら、先の事故の影響もあり現在貸切バス会社の営業に関してはチェックの目が非常に厳しくなっており、杜撰な管理体制のバス会社は営業停止や場合によっては営業許可を取り上げられることもあります。そのため各社が自発的に取り組みを強めているからです。

「安全評価認定制度」とは?

これはいわゆるセーフティバス、星付きバスのことです。
日本バス協会が基準を定め厳しい審査のもと認定されます。

安全評価認定を受けたバスが車体に掲示するステッカー

参考サイト:「貸切バス事業者安全性評価認定制度」について

一つ星から三つ星まであり、最初の申請は一つ星から始まり、2年後の更新の際に基準の維持した上でより厳しい基準をクリアすることで二つ星に、さらに2年後に同様の段階を経て三つ星までランクアップする事ができます。認定を受けてもこの基準を維持できない場合や問題がある際にはランクダウンや場合によっては認定が取り消されることもあり、常に安全に対して取り組み続ける事が求められます。現在では全バス事業者のうち約半数が一つ星以上を取得するまでになっているのです!業界の安全に対する意識はとても高まっていると言えるでしょう。

貸切バスを安全に利用するためには?

これは逆に言うとどうすれば安全性が損なわれる可能性があるかを知れば良いでしょう。

事故が起きる要因として挙げられるのはやはり「人」の問題です。
とは言ってもドライバーさんの運転技術に問題があるという訳ではありません。

人である以上、過酷な労働環境に置かれて睡眠不足や規定の日数を超えた乗務が慢性的に続けざるを得ないような状況では判断能力も低下し、万が一の事故が発生する可能性がるという事です。

料金を下げてでも仕事を受注する薄利多売型の方針をとっていたり、人手不足が続き通常2名体制でいくべき行程を1名で敢行させるようなバス会社は避けた方が良いでしょう。

ではどうやってこれを見分ければ良いのでしょうか。

旅行会社や仲介業者、バス会社に直接見積りを取る際に複数の会社に問い合わせるいわゆる相見積りをする人も多いと思います。集まった見積もりを見てひときわ安値をつけているところは、少し注意した方が良いかもしれません。

特に旅行会社や仲介業者から出た見積もりでこういった低価格の内容は、受注するためにバス会社へ無理な要求をしていたり低品質なバス会社へ手配する場合があります。

運行前の行程表の作成や打ち合わせに関しても、おざなりになっていて当日思わぬアクシデントに見舞われることもあるかもしれません。

もう一つは夜中に出発する夜間の長距離移動や、今の時期ならスキーの送迎も気をつけましょう。

予算を抑えるために乗れればいいやと不適切な小型車両を選んだり、タイトなスケジュールを組んで道中に十分休憩を取れないような行程の場合はやはり危険だと言わざるを得ないでしょう。

つまり料金だけで選ばない、無理のないスケジュールで予定を立てていくことが重要です。本来バス会社は安全意識を高く持っており、各社そのための取り組みもしているので安心して任せる事が可能だということです。